G.V. BLACK DENTAL OFFICEでは
一生自分の歯を失わない管理方法として
上と下の2つのナイトガードを
奨めていると聞きましたが
どのような理由からですか?
森下桜子
顎関節症が完治した人にとって
NGは歯と顎の関節を守る相棒となります。
G.V. BLACK DENTAL OFFICEでは
2012年3月以降
歯列矯正治療まで終わった人には
DPと上下2個のナイトガードの装着を推奨しています。
以前は上のナイトガードのみの
場合が多かったのですが
新たに下のNGも加わりました。
DPは
顎と歯の位置関係を維持する道具
として
NGは歯と顎関節に
かかる力を緩和させる道具
として
という理由からです。
上と下の2つを使用する理由は
上の歯を守るには上のNG
下の歯を守るには下のNG
を装着する必要が明らかになったからです。
DPにも歯と顎関節にかかる力を
緩和させる効力はあるのですが
製作から5年以上を過ぎると
材料の硬化により、ほぼゼロとなります。
また、さらに硬化が進むと変形するため
顎と歯の位置関係を維持する効力もなくなります。
DPは5年、NGは2年
で再制作をしなければならない
というのは今まで何度も指摘してきた通りです。
最近、G.V. BLACK DENTAL OFFICEにも
1)咬合性外傷で歯に激痛を訴える人
2)治療した歯の神経が死んでしまう人
3)歯根破折で歯を失う人
が出現するようになりました。
その人たちの話を聞いていると
共通しているのはNGをほとんどしていない
ということでした。
しかも、DPもDelから5年どころか
10年以上経過している人もいたので
そうなるのも当然と言えば当然のことです。
上記の解決方法としては
1)咬合性外傷になる理由は
食い縛りによる歯ぎしり
ですから
上のNGを装着することで防ぐことが出来ると
言われてきました。
しかし、最近になり、
上のNGをした場合は、
上の歯は守られるが下の歯は守られない
可能性がある
ということがわかってきました。
実際、咬合性外傷で下の歯に
激痛を感じている人に上のNGを作っても
痛くて装着できない、
という経験を持っている人も多いはずです。
ところが下のNGを作ると
その日から装着できて
数日で通常の生活に戻り
痛みも1週間で完治することは
この間の、Sallyの事件からもわかることです。
2)神経が死んでしまった歯は
RCTが必要でKaz中村やつるちゃんがなりました。
上下のNGを適切にしていれば
こうはならなかったと私は感じています。
従って、食い縛りにより
神経が死なないようにするためには
上下のNGを適切に使用することが必要です。
3)最近、歯根破折でやってきた人の中に
Anitaがいました。
正面から見た様子です↓。
G.V. BLACK DENTAL OFFICEで治療を
受けている人とは思えない歯の色をしています。
ホワイトニングをしていない
ということで管理が
疎かになっていることがわかります。
#31は自転車で転んだら
ゴールドクラウンが外れた
とAnitaは言いましたが、ご覧の通り
歯は真っ二つに割れています↓。
割れてしまった歯は再生しませんから
抜歯となります↓。
歯は3つに割れたことがわかります。
これだけひどい割れ方をしている歯であれば
Anitaの顔もひどい外傷があるはずですが
全く無い綺麗なお顔なので
いろいろ聞いていると
NGをしていなかったので
疲労破折があったかもしれないと認めました。
Anitaは今、介護で大変だと言うので
そんな時にNGをしなかったら
みっちゃんややっちゃんもそうであったように
歯には必ず被害が及ぶことを伝えました。
ちなみに抜歯した後は、
最後臼歯であるので
インプラントなどはせずに
歯がないままの状態で
適切な管理をしながら維持することになります。
その後、Anitaは上下のNGを使うようになり
顎や歯にかかる力を緩和出来るようになったので
体調も以前と比べ格段に良くなりました。
それ以上に
今やG.V. BLACK DENTAL OFFICEの
三種の神器となった
上下のNGとDPを使いこなせば
一生自分の歯で生活できることを
保障すると私は約束したので、
精神的にも前向きになれていることが
Anitaには大きな支えとなっているようです。
この上下のNGは新素材を使い
漂白のジェルを使用できる形態になっているので
歯を守りながら歯を白く美しくできます。
Tac天神西早稲田とひろちゃんの世代からは
G.V. BLACK DENTAL OFFICEでは
当たり前になっているので
まだ、上下のNGをそろえていない人は
必ず次回のProphyが終了し
G.V. BLACK DENTAL OFFICEを去るときには
一緒に持ち帰るようにして下さい。
よろしく。
参考0:魔法のマウスピース
参考1:顎関節症は治る!
参考2:米国と日本の顎関節症の違い
参考3:アメリカ歯科標準治療とは?
参考4:アメリカ歯科標準治療の実際
参考5:最新のアメリカ歯科標準治療
参考6:顎関節症を治す咬合調整
参考8:咬合挙上では治らない!
参考9:親知らずとオープンバイト
参考10:顎関節症と開口障害は別のもの
0910/2019 更新